環デザイン舎

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Guest House & Lounge FARO iwaki  

昭和40年代に建てられたRC造ビルのリノベーションプロジェクト。

 
1階を、カフェとイベントスペースを兼ねたラウンジへ。
2階を、ゲストハウスへ。

3階は、オーナーである北林シェフのイタリアンレストラン「スタンッア」。

今回、1、2階のリノベーション設計をさせていただきました。
リノベーションは、「つくりながら考える。」という言葉がぴったり。既存インテリアを解体し、躯体が現れたところで、再設計。少しづつ仕上がってくるインテリアを見ながらのデザイン再検討。DIYイベントによる仕上げ。たくさんの人やモノが関わることで、新築ではありえないインテリアデザインが仕上がりました。
 
旅行で初めて訪れるまちに期待することは、「ここだから体験できること」だと思います。だから、今回の設計の中で考えたのは、いわきならではの素材や技を活かすこと。そして、オーナーの北林さんの平のまちを盛り上げたいという思いの拠点となる場を実現すること。様々な要素で生まれる「いわきならでは感」。店内各所にあるアイテムの意味を一つずつひも解くと、いわきの旅の楽しみ倍増するはずです。

Guesthouse & Lounge FARO iwakiオンライントークイベント「next to the door」へ第2回ゲスト出演しました。タイトル「リノベーションとまちづくり~目指せ!地域リノベーター~」動画配信中です。ぜひご覧下さい。【FB動画はこちらへ】

FAROiwakiイベントスペース
1Fラウンジに入るとトチの木無垢テーブル。イベント等スペース。
 
FAROiwakiカフェカウンター
奥には無垢板&古材カフェカウンター。いわきの古民家から移築古材柱。
 
FAROiwakiカフェ
古材風フローリングをセレクト。お施主さんがカウンター腰壁をDIY左官されました。
 
カフェテーブルも無垢板です。無垢板テーブルは正木屋材木店さんでセレクト。
 
店内からエントランスを見ると大きなサッシからまちの様子が伺えます。
 
カフェラウンジは、解体後の既存RC躯体の雰囲気がよかったことから、両部屋天井なしとしました。床やカウンターの無垢板や古材を際立たせるために、壁は白色へ。DIYでお施主さんが塗装。
既存階段の曲線をそのまま活かした仕上がり。以前ショーケースだったところを本棚へ。クラウドファンディング支援者プレートが壁に貼られています。
 
2階はゲストハウス。宿泊者ラウンジ。
 
 既存床仕上げをはがしたコンクリの質感を活かした床。
 
客室へ入ると木製ベッドブース。
 
2段ブースですが、中央だけ少し広めの1段ブースもあります。ベッドの下には、スーツケースなどを床下収納できます。
 
ベッドブースは、いわき産ヒノキ板とヒノキ合板張り。木の香りがいいベッド。
 
個室風二人部屋。枕元の壁は、火山灰シラスの中霧島をお施主さんがDIY左官で仕上げました。いわきの杉板フローリング。
 
個室風一人部屋。階段室の曲面壁が何とも不思議な室内です。
 
客室ラウンジ。駅前交差点を眺めながらくつろげます。FAROは灯台の意味。交差点側からは、この窓の明かりがまちを照らします。
 
水まわりエリア。トイレ、洗濯、洗面、シャワーブースもあります。床配管や換気扇配管など通すために高さ調整が大変でした。
 
洗面コーナー。既存鏡を再利用したパウダーコーナー。
 
洗面器は、いわきの焼物唯芳窯さんの特注品です。
洗面器の大きさや形などは事前に打合せし、上薬を塗る前も形や色味の打合せを念入りに行いました。
1Fカウンター古材は、ちょうど解体現場を発見し翌日急きょ古材レスキューに向かいました。

無垢板は、正木屋材木店のmukuroomでセレクト。いい無垢板の出会いがあり、インテリアのイメージ固まりました。

1Fカフェテーブルは、DIYイベントで製作。

栃の木テーブルは、レジン流しをDIYで行いました。

仕上がった栃の木無垢板テーブルを階段から見た感じです。

2F客室などをDIYイベントで塗装。下塗り作業の様子。

仕上げ塗りの様子。幅広い世代の参加者であっという間に仕上がりました。

 

カフェラウンジとゲストハウス。どちらも、椅子に座ると、居心地良くてついつい長居してしまいます。無垢板や木材の表情柔らかさ。古い部分と新しい部分が混ざり合うインテリア。窓から見えるまちの営み。オーナーによるDIY家具などがいい居心地を演出。オーナーのセンス&DIY力の高いインテリア、楽しめますよ。
ぜひ、お越しください! FARO iwaki HP